18回もの死を経て生まれ変わった女性、パン・ジウム。
18回目の人生で出会った少年ソハに出会い直すため、19回目の人生を歩みはじめる。
出典:tvN
作品情報
原題 이번 생도 잘 부탁해(今世でもよろしく)
2023.6.17~7.23
全12話
tvN
演出・脚本
演出:イ・ナジョン
脚本:チェ・ヨンリム ハン・アルム
キャスト
シン・ヘソン / パン・ジウム役
『ああ、私の幽霊さま』『彼女はキレイだった』『青い海の伝説』『秘密の森』『黄金の私の人生』『30だけど17です』『死の賛美』『ただひとつの愛』『哲仁王后』『サムダルリへようこそ』
アン・ボヒョン / ムン・ソハ役
『太陽の末裔』『彼女の私生活』『梨泰院クラス』『カイロス』『マイネーム:偽りと復讐』『ユミの細胞たち』『軍検事ドーベルマン』
ハ・ユンギョン / ユン・チョウォン役
『賢い医師生活』『先輩、その口紅塗らないで』『ウヨンウ弁護士は天才肌』
アン・ドング / ハ・ドユン役
『その年、私たちは』『霊魂修繕工』『離婚弁護士シン・ソンハン』
あらすじ
何度も転生を重ね、パン・ジウムとして19回目の人生を生きる女性。 短く終わってしまった18回目の人生で出会った初恋の相手を忘れられず、大人になった彼との再会を目指す。
Netflixより引用
感想
前世の記憶を持って生まれ変わってしまう女性パン・ジウム。
18回目の人生で出会った少年と再び出会うため、19回目の人生を生きるという物語。
大好きなシン・ヘソンさんの最新作ということで、たいへん楽しみにしておりました。
正直な感想、期待したほどではなかったかなとは思いましたが、それなりに楽しく見れました。(個人の好みの問題です)
好き度🍙★★★☆☆
※この感想にはネタバレが含まれています。視聴済みの方向けの感想です。
同名ウェブトゥーンが原作の今作ですが、なんだかとってもウェブトゥーンっぽさが強く残った作品だなぁと思いました。
映像が美しく、演出がおしゃれなのは最近の韓国ドラマらしく素敵。
ただちょっとストーリーや脚本がシンプルでやや軽めな点は、好ききらいが分かれる気がします。
私にはちょっと物足りなかったです。
1000年に渡る深い因縁や業を描いた作品の割には、なんとも軽いタッチだな〜っていう。
転生モノはヘビーな物語であればあるほどおもしろいといいますか。自分がその1000年を見守ってきたような感覚になる重さとか、衝撃とか、恨みの重力みたいなものを感じたかったといいましょうか。
期待していたよりだいぶ軽かったので、肩すかしをくった気分でした。
12話という短さのせいもあるかもしれません。
ベイクドチーズケーキだと思って食べたらスフレチーズケーキだった…みたいな感じです。チーズケーキ大好きです。
ちょっと似てるなと思ったのが、IU主演の「ホテルデルーナ」
デルーナも決しておもしろくないわけではないのだけど、不思議な軽さというかポップな雰囲気がハマれなかったな〜あの時の感覚に近いな〜と思い出していました。
出典:tvN
ユン・ジュウォンから生まれ変わったジウムは、ある年齢に達した時、18回生きてきた前世の記憶が蘇ります。
18回目の人生で出会った平凡で特別な男の子、ソハのことも。
19回目の人生のすべてをかけて、ありとあらゆる手段を使ってソハに出会おうとするジウム。
平凡で淡い前世での恋。
素敵な思い出だとは思うけど、これまでの18回の人生の中でも忘れられないほどの特別な恋だったというのが伝わってこないから、なんでそこまでジウムがソハに夢中なのかがよくわかんないんですよね…。
そんなにソハにオールインしちゃって大丈夫そ???っていう。
ジウムの1回目の人生にその答えがあることが後に明かされますが、そんなこと知るよしもない私には、ソハに猪突猛進なジウムにストーカー的な気質を感じてしまいました。
初対面で「私とつきあってみますか?」と頭のネジ外れた告白をするジウム。
こんな頭のおかしい女を採用するはず… 採用するんかーーーい!!!なソハ常務。
シン・ヘソン、ちょっと頭のおかしい女を演じるのがうますぎるんだわ。
1000年近く生きてるが故にどこか達観したような表情、菩薩のような雰囲気も。
出典:tvN
黒髪ワンレンストレートの髪型をゆるふわ茶髪にしたの超かわいい!前髪も新鮮!
ユン・ジュウォンだった時に妹のために隠した人形や身長の印を見つけて懐かしむシーンや、前世の妹チョウォンにむける優しい視線がすごく好きでした。
一方、チョウォンの幼くぶりっ子気味な言動がハ・ユンギョンに似合ってなくて、それが残念。チョウォンがジウムより年上だけど妹の雰囲気をだすためなのでしょうが…
フリル&フリルなガーリーすぎるファッションもあんまり似合ってなかったような(個人の感想です!!!)
出典:tvN
お庭仕事してる時のチョウォンがかわいくて好きだった…
出典:tvN
ソハを演じたアン・ボヒョンさんは今作の役作りで8kg減量したとのこと。絞った重量感や穏やかで優しい表情は、梨泰院クラスのあの人とは別人。
出典:tvN
シン・ヘソンちゃんよりオッパだけど後輩っていう関係が、ジウムよりはオッパだけどジュウォンのかわいい年下男の子っていう関係にぴったり合っていて。
メイキングの雰囲気もまるでソハとジウムのふたりがいるようで、大変癒やされました。
見て…この優しい表情を…
今回OSTも参加されてますが歌声も優しかった…
出典:tvN
アン・ボヒョンさんは本当に大きい手が素晴らしいですね…
シン・ヘソンの顔が小さいのか、アン・ボヒョンの手が大きいのか、ジウムのお顔をすっぽり包み込むソハのお手て。
猪突猛進なジウムがちょっと止まった瞬間。
出典:tvN
特別ファンだというわけではないですが、全世界 手がステキ選手権が開催されたら間違いなくアジア代表に選ばれると思う。
(あと、チェ・テジュンも代表確定してます。参照「だから僕はアンチと結婚した」)
出典:tvN
私と同じ世代の方はご存知かもしれませんが、「僕の地球を守って」という漫画がありまして。
1980~1990年代に「花とゆめ」で連載されていた作品で、私の人格形成に大きな影響を及ぼした名作なのですが、この作品のおかげで私は「前世の記憶を持って転生した人物のアイデンティティ描写」にめちゃくちゃ厳しいめんどくさい読者(視聴者)になったという自覚があります。はい、輪推しです。
何を言っているのかわからなければ流してください。
ジウムはパン・ジウムとして生まれるまで18回の人生で、国籍も性別も違う様々な人生を生きます。そして、18回目の人生の最期に、来世でも再びソハに出会いたいと願います。
さて、この時の彼女の感情は恋なのか、友情なのか。または、もっと因縁めいた強い結びつきだったのか。
ジウムに生まれ変わったジュウォンはソハに初対面で付き合いませんか?と告白しているので、女性として異性への愛の告白だと思いますが、もしも19回目で男性に生まれ変わってたらどうなっていたんでしょうか。いわゆるゲイといわれる性指向になったんでしょうか。
性自認も含めて、19回の人生を記憶している人物のアイデンティティってどうなってるのか。
身体が女性の人生では男性を愛して、男性の人生では女性を愛したのか。
18回目の人生だけが特別でそれまでの人生で特別な恋はなかったのか。
1回目の人生だと思っている人生は、記憶に残っている中で1回目の人生なだけで、その前にも人生はあったのでは。
そういったあたりのことをいちいち考えてしまい、ソハとジウムの物語に没入できなかったのが、いまいちハマれなかった理由かと思います。
出典:tvN
ソハのお母さんも前世の記憶を持ったまま生まれ変わっていて、記憶持って生まれ変わる人多すぎたり、「経験上、前世のことは人に言わない方が良い」と言いながら、エギョンをはじめ、妹チョウォン、ハ秘書までみんな知ってるっていう。そして満を持してソハに発表する流れ。
うん
転生が軽いのよ!!!
結末もきれいにまとまってはいるけど、細かいところが気になってしょうがなく…
・記憶をなくしてエギョンのこと忘れたなら、ジウムの記憶上は誰に育ててもらったことになってるの?
・ホテルからエンジニアに会社の籍はどうやって変えたの?
・ショッピング中に知らない人から「このバックなんてどうですか」勧められて仲良くなれる???
・過去の後悔から(?)前世を記憶しているミンギの心に平穏が訪れる日は来るのか?
などなどなど
繰り返しますが、けっしてつまらなかったわけでなはいのです。
この軽い感じが好きな方には見やすいドラマだと思います。
子役さんたちはみんな本当に怖いくらい演技がすごかった。
ジュウォンを演じた子なんか1000年くらい生きてるオーラ出てたもん。
最後ですが、カメオ出演していた私のじゃがいもこと、チェ・ジョンヒョプ。
かなりエキストラよりのカメオでもったいなかった!!!
じゃがいもってなにかな?と思った方はぜひ、ソン・ガン、ハン・ソヒ主演の「わかっていても」見てみてください🍙