今年前期に見た韓国ドラマで最高におもしろかったと思う作品中2作品がソン・ガン主演作(ナビレラ、SweetHome)
これはソン・ガン最新作「わかっていても」も絶対見るべきだと配信開始から待ち構えて視聴。
「私はもしかしたらソン・ガンが好きなのか」
その謎を解くために我々はアマゾンの奥地にむかった______
出典:JTBC
作品情報
原題 알고있지만(わかっていても、知っているけれど)
2021.6.19~2021.8.21
JTBC
演出・脚本
キム・ガラム
『恋の記憶は24時間~マソンの喜び~』『コッパダン~恋する仲人~』
キャスト
ソン・ガン / パク・ジェオン役
『カノジョは嘘を愛しすぎてる』『恋するアプリLove Alarm』『ナビレラ~それでも蝶は舞う~』『Sweet Home〜俺と世界の絶望〜』
ハン・ソヒ / ユ・ナビ役
『アビス』『100日の郎君様』『夫婦の世界』『マイネーム 偽りと復讐』『サウンドトラック#1』
チェ・ジョンヒョプ / ヤン・ドヒョク役
『ストーブリーグ』『シーシュポス: the myth』『魔女食堂に起こし下さい』
あらすじ
恋愛は面倒だけどトキメキは楽しみたいイケメン男子と、愛なんて信じないけど恋愛はしたい女子。同じ学校に通う2人は、互いに割り切った関係を始めることに。
Netflixより引用
感想
好き度🍙★★★☆☆
美大を舞台に、恋愛に不信感をもつ女と恋愛はしたくないけど疑似恋愛は楽しみたい男のラブストーリー。
セフレ沼に堕ちた蝶が抜け出そうともがくけど、もがけばもがくほど沼にからめとられていくっていう話。
前半の何話かがR19という情報を事前に入手して、ハン・ソヒ×ソン・ガンのR19とか……おッ…え……?!と興奮と動揺を抑えられず視聴したのですが(下衆)
ストーリーがおもしろいというよりもビジュアルで魅せるタイプのドラマ<で、全体的に中途半端感はあるものの、情緒的な雰囲気とおしゃれなOSTで最後までおもしろく観れました。
出典:JTBC
※この感想にはネタバレが含まれています。結末の話からはじまります。
結末はだいたいわかっていても
おもしろかったはおもしろかったんだけど、全体的に中途半端な印象なのが非常に残念でした。
せっかく「下半身にだらしないソン・ガン」という最高の飛び道具を持っているのに、安全な道ばかり選んで結果的に普通のドラマに仕上がってる感じ。
画からにじみ出る雰囲気はすごいキレイなんだけど。
毎話ごとに
「運命なんかないとわかっていても」
「私だけじゃないとわかっていても」
「○○とわかっていても」とサブタイトルがつけられていて、なんともおしゃれな感じなんですが。
まさかこれ、最終話のタイトル「わかっていてもやっぱり好き」的なのがくるやつですか…?とおそるおそる見ていましたが
最終回のサブタイトル
「わかっていても それでもやっぱり」
やっぱりな
原作となるウェブ漫画では、無節操な男に疲れたナビが選ぶのは別の男。
あえて原作を変えてまで、パク・ジェオンとナビがおめでたいことになる結末を選んで、視聴者になにを見せたかったのか。
3ヶ月後には別れてそうなハッピーエンド…?
スッキリもしないし、トキメキもしないし。
気持ちは、男友達と長いあいだ肉体関係持っている友人とひさしぶりにランチしたら「彼と正式にお付き合いすることにしたの♡」って聞かされた時のへぇー…そうなんだー…()って時のそれ。
「やっとわかった…全部ぶち壊したのは俺だ…」とやっと気づいたジェオンに、え?知らなかったの?と大困惑。突然の方向転換で改心し目に涙浮かべる姿に、3か月後にはその涙が完全に干上がってる確信しかわいてこない。
最終的には、初めて自分の気持ちに正直に恋愛できるようになった女の子と、初めて嫉妬心と執着心を持った男の子のラブストーリーというところにおさまった感じ。
見ていてハラハラするような、若い年頃の危うい感情を表現したという点では成功していたと思います。
「うまくいかないだろうとわかっていても」ジェオンとの未来を選んだナビ(演:ハン・ソヒ)
出典:JTBC
自分をモデルにした卑猥な作品を発表されても文句も言えず、「愛してるから作品をつくったのかな」と相手の気持ちがどうなのかばかり考えて、自分の気持ちを大切にしてこなかったナビ。
自分を大切にできなかったナビが、初めて自分がどうしたいかを優先したという結末は、ナビの変化を感じられてこれはこれで良かったです。
一方、なぜそんなに恋愛したくないのか、よくわからないまま終わったジェオン(演:ソン・ガン)単に不特定多数の女とボディ的につながっていたいだけの絶倫男だったのか。
出典:JTBC
そのあたりの描写があれば、じゃがいもに対して嫉妬心を感じて苦悩するジェオンの心の中が見えてもっとストーリーにもっと深みがでたのに、その点が残念でした。
年相応でない高級車をくれる母親との関係になにかありそうな感じはするが(愛着障害?)ジェオンの内面の掘り下げ不足は否めない感じ。
むしろ当て馬要員のじゃがいもくんの方が背景が描けていた気がします。
そもそもうなじに蝶のタトゥー入れてるような血中自己愛濃度200%な男はまったく好みではないので、わたしは完全にじゃがいも派です。
けど、もしも、ソン・ガンの顔をした蝶タトゥー男が私の腕に蝶を描いたら
秒で蝶を見に行くよ☆
じゃがいもくん、ごめんね。
(じゃがいもについてはのちほど詳しく)
出典:JTBC
ジェオンは本当にクズなのか
ナビにはクズ呼ばわりされ、Netflixで配信後のSNSでも「パク・ジェオンはクズ」と当然のようにクズ男認定だったパク・ジェオンさん。
私は正直、若い頃にはよくあるたまにあるはっきりしない関係ってだけで、ジェオンが特別クズだと思わなかったのですが。
私の貞操観念、ぶっ壊れてますか?
「君が嫌ならしない」「決めるのは君」と相手に決断させているあたりズルい男であることは間違いないですが
「君だけを愛してる」と言いながら外ではいろんな女に手を出している男はクズだけど、パク・ジェオンは「俺たち友達だよ(でもやることはやろうね)」と爽やかに自分の立場を明言してるし、嘘もついてない。
むしろ「正式にお付き合いしたい」「友達のまま肉体関係を持ちたくない」とはっきり伝えるわけでもなく、ひとり心の中でジェオンの本心をあーだこーだ想像してるだけのナビの方がはっきりしない女に見えてしまいました。(ハン・ソヒちゃんせっかく悪役じゃないのに心から応援できない悲しみ)
むしろもっとパク・ジェオンのクズさを出してくれた方がドラマ的におもしろかった。クズ男が嫉妬心(=恋の苦しさ)を知っていくところがおもしろいわけで。クズ度が低いせいでストーリーがさっぱりしすぎた印象。他の女と一戦交えてるシーンがあっても良かったくらい。
くわえて、ソン・ガンの演技が淡泊すぎる。
危ないとわかっていてもひきつけられるほどの妖艶さがなかったし、尊顔の力だけではどうにもならない演技力不足を感じてしまいました。
(しかしそれを補うほどお顔のパワーが強いことは否めない)
バレエを踊ってるソン・ガン(ナビレラ)の方がよほどセクシーで目が離せない魅力があったような。あれは演技力じゃなくてソン・ガンそのものの魅力だったなと思うなど。
出典:JTBC
さらには、「テントを張る」というおやじ下ネタや(壁ドンポーズで言うことではない)得意の決め台詞「蝶を見に行かない?」を乱射するあたりに至っては、パク・ジェオンは手を出したら痛いめに会う男なのか、それとも単に痛い男なのかわからないギリギリのライン。蝶という単語を放送禁止用語のように使うのやめてください。お腹痛い。
妖艶さがないとは言ったものの、ふたりのシーンはとてもきれいで。
ソン・ガンとハン・ソヒちゃんのラブシーンがきれいじゃないわけがない。
出典:JTBC
看病口実に泊まり込んだ翌朝、朝陽の中でふたりが初めて致すシーンは病み上がりなのにもうちょっと体労わってやれよゲス男めと思いつつもきれいでした。
いちばんドキドキしたシーンは、ずっとジェオンを避けていたナビがジェオンに迫られてキスしちゃうんだけど(それもじゃがいもくんの営む民泊で)
じゃがいもから電話がかかってきてもキスやめられないところ。
出典:JTBC
ソヒちゃんの演技が良くて、深夜にクッション叩いて大喜びした私。
見ていてドキドキするキスシーンっていうのは、キスそのもの美しさや濃厚さじゃなくて、キャラクターのあふれでる感情を感じた時にドキドキするんだなと感じました。
じゃがいもくん生きて
ようやくじゃがいもくんの話をする時がきたようだ。
本名:ヤン・ドヒョク
通称:じゃがいもくん
ナビの高校時代の同級生で、初恋の人ナビとバスの中で偶然の再会を果たす。その際、バスの中でじゃがいもをぶちまけるという素朴ドジっ子のデフオルト的やらかしをしたため「じゃがいも」と呼ばれ愛されている(おにぎり調べ)
出典:JTBC
病気のために休業している祖父の麺食堂を再開するため、ソウルのククス屋さんで修業中。「麺食堂の孫」というYouTube配信をしていて、徐々に人気が出てきている。パク・ジェオンと正反対の世界で生きている、誠実が服を着たような純粋培養の当て馬くん。
演じるのは、いかにも「素朴」という雰囲気だけど脱ぐと意外にすごいチェ・ジョンヒョプ(シーシュポスで着替えた一瞬のシーンを私は見逃さなかった)
このじゃがいもくんがとてつもなくかわいいの。
ナビを喜ばせるのに一生懸命なじゃがいもくん。
出典:JTBC
「こんなに誠実に想ってくれる人がいるのに、それでも危険なあいつが気になってしょうがない」という状況を忠実につくりあげるじゃがいもくん。
出典:JTBC
ナビのお尻を守るために着ていたパーカーを捧げるじゃがいもくん。
出典:JTBC
早起きしてお弁当つくってきちゃうじゃがいもくん。
ジェオンのゲスさをより濃くするための光として存在するじゃがいもくん。
ナビでさえ「じゃがいもだけにはがっかりされたくない」と思うほどの洗いたてまっさらな純粋さですが、悲しいかな当て馬の香りを感じるたびに見ていて胸が痛みました(メインラインよりむしろこちらに感情移入)
出典:JTBC
白Tシャツが似合いすぎる。
花束持って展示会に行く時の今日振られそうフラグにハラハラし、ここまで引っ張って結局振っちゃうんだ…ナビさんよ…とラストは完全にじゃがいも目線で見てましたが、じゃがいもならもっと良い人いるわ絶対に。
じゃがいもあらため正しくはヤン・ドヒョク役のチェ・ジョンヒョプ「かわいいのに演技もうまい一重の男の子リスト」にリストインされました。あんなに素朴な雰囲気なのに、身長186cmとまったく素朴ではない体格。
最新作の「魔女食堂へお越しください(原題)」も気になる!(またククス作ってんのかな?)
総括すると
総括すると、ストーリーは好みではなかったけど画がきれいで音楽がきれいなドラマでした。
美大のなかの他のカップルたちもそれぞれ素敵。
・同じゼミの同性カップル(純粋)
・同じゼミのファッションリーダーカップル(美大っぽい)
・助教カップル(安心する)
美大っぽいカップルの俳優さんが私生活の問題で途中から後頭部しか映らなくなったのが逆に気になって、ドラマに集中できなかったです…
作品は作品として仕上げてほしい。
ナビ&ジェオンカップルについては、ドラマ本編よりメイキング映像を見た方がドキドキできるので、ご興味ある方はぜひ見てみてください。
恥ずかしくて見ていられないのに、何回もみてしまう心臓に悪い映像がたくさん。ジェオン並みにハン・ソヒに触りまくるソン・ガン。
YouTubeで見られるファン動画もたくさんありますが、訳はついていませんがJTBC公式HPでもたくさん公開されています。
JTBC公式⇒알고있지만, | 프로그램 | JTBC
ここを押して、ここを押すといろいろ出てきます!!!(スマートフォン版)
★は3にしました。
アマゾンの奥地で発見したのは「ソン・ガンは好きだが作品による」「二重より一重が好き(知ってた)」「モテ男は好みではない(知ってた)」の3点です。
それではまた来週も見てね~