ソ・イングク主演
男巫となった元プロファイラーが神のお告げを告げる!
出典:KBS
作品情報
原題 미남당 (美男堂)
2022.06.27~2022.08.23
KBS
演出・脚本
演出:コ・ジェヒョン『夕食、一緒に食べませんか?』
脚本:パク・ヘジン『仮面の王 イ・ソン』
キャスト
ソ・イングク / ナム・ハンジュン(ナム導師)
『応答せよ1997』『元カレは天才詐欺師(38師機動隊)』『ショッピング王ルイ』『空から降る一億の星』『ある日、私の家の玄関に滅亡が入ってきた』
オ・ヨンソ / ハン・ジェヒ(ハン鬼)役
『猟奇的な彼女』『花遊記』『欠点ある恋人たち』『チーズ・イン・ザ・トラップ(映画)』『このエリアのクレージーX』
クァク・シヤン / コン・スチョル役
『ああ私の幽霊様』『最後から二番目の恋』『シカゴタイプライター』『ホンチョンギ』
カン・ミナ / ナム・ヘジュン役
『ホテルデルーナ』『花が咲けば、月を想い』
クォン・スヒョン / チャ・ドウォン役
『空から降る一億の星』『アビス』『青春の記録』
感想
男巫となった元プロファイラーが神のお告げを告げる!
ソ・イングクの独特の個性を最大限生かした作品で、クセが強い!と私の中の千鳥が大騒ぎでした。
イロモノっぽい雰囲気がありつつ、抑えるところは抑えていて、好き嫌いの別れそうな作品ですが私は最後までおもしろく視聴しました。
好き度★★★☆☆
※後半はネタバレありで書いています。
優れた心眼でどんな悩みも解決してくれるという奇跡の男巫、美男堂のナム導師。証拠捏造罪で服役していた元プロファイラーのナム・ハンジュンは、ご神託ではなく、情報力とプロファイリング能力で金持ちの悪行を片づけていた。
かつては正義の刑事であったハンジュンは金のために怪しい商売に手を染めてしまったのか?そこに、美男堂に目を付けたある刑事があらわれて…というストーリー。
コメディ分量多めのサスペンスです。
1話目ではソ・イングクのエキセントリックな演技に面くらい、話がやや散らかって見えるのですが、2話目以降まとまってくるので、多少面食らっても喰らい続けながら見てください。
ソ・イングクの世界
美男堂の第一の魅力は、独特の個性を持つソ・イングクという俳優そのもの。
出典:KBS
美しい三白眼から放たれる鋭い眼光。
独特の節まわしで歌うような言葉たちは怪しくも美しい。
踊るように鈴を鳴らせば目を奪われ、魅惑的に扇子をひらけば心奪われる。
ポエム神 降臨。
出典:KBS
全体的にふざけたコメディの世界観をソ・イングクの存在感がビシッと締めていて、おふざけと緊張感の切り替えもさすがのソ・イングク。
神託を受けた男巫になり(美男堂)
クールな詐欺師になり(元カレは天才詐欺師)
自分自身をも傷つける鋭いナイフになり(空から降る一億の星)
迷子の仔犬になり(ショッピング王ルイ)
果ては滅亡という抽象的な概念になり(ある日私の家の玄関に滅亡が入ってきた)
なんにでもなれる俳優ソ・イングクの世界へようこそ。
チーム美男堂
美男堂には表の顔と裏の顔があります。
”巫堂をイメージしたカフェ”というのが表の顔で、イケメンが入れてくれたコーヒーを飲むという「コーヒープリンス1号店」的なコンセプトのカフェを経営。
その裏では巫堂で悩み解決稼業をしているのですが。
チーム美男堂の個性的なメンバーのデコボコしたケミが良く、ワンチーム物のおもしろさも見どころのひとつです。
ナム導師の妹で天才ハッカーのナム・ヘジュン(左上)
頭は弱いが腕っぷし勝負の元刑事コン・スチョル(右上)
発明が趣味のイケメンバイト(左下)
そして、我らがナム導師(右下)
それぞれキャラが立っていておもしろいのですが、個人的にはナム導師と腕自慢の元刑事コン・スチョルのコンビが大好きでした!
出典:KBS
コン・スチョルを演じたクァク・シヤンさんは「ああ私の幽霊様」のイケメンシェフを筆頭に寡黙なイケメンのイメージしかなかったので、こんな3枚目キャラを…というかなり強めの衝撃を受けました。
ソ・イングクの男巫演技もエキセントリックだけど、意外性という点ではむしろクァク・シヤンの3枚目のほうが驚き。
出典:KBS
身長180㎝のソ・イングクと並んでもあきらかにクァク・シヤンの方が背が高い!(187㎝!デカい!デカいのにかわいい!)
頭脳派のナム・ハンジュンと肉体派のコン・スチョルというデコボコバディが非常にいい味をだしてます。
そして、3枚目演技がびっくりするほどお上手!かわいい!
ちょっとダサい服装やキノコヘアなどの外見はもちろん、方言台詞の話し方、立ち姿勢なども絶妙にかっこ悪い(そしてかわいい♡)
出典:KBS
なにより素晴らしかったのは表情管理。
気を抜いてイケメンにならないよう、常に絶妙な表情管理でコン・スチョルを演じていて、常にこの表情(写真上)
メイキング映像で、カットがかかって素のイケメンクァク・シヤンに戻る瞬間の表情を楽しむという裏メニューな楽しみ方をしてしましました。
出典:KBS
コーヒープリンスカフェ美男堂で働くバリスタのコン・スチョルがイケメン風で、確かにイケメンのはずなのに、なぜかじわじわ笑えてくるから不思議。
クァク・シヤンさん、今作で新しい魅力を見せてくれたと思います!
バランス問題
今作、美男堂の事件手帖は連続殺人というシリアスなサスペンスと、偽の巫堂を扱ったコメディの部分と両方のおもしろさを味わえる作品。
今作のようなクセ強めのドラマは、おふざけとシリアスのバランスが重要だと思うのですが、美男堂はどちらかというとおふざけシーンの完成度が高くて、サスペンス部分はもう少し深く濃く描いてほしかったな…という気がします。
ふざければふざけるほど、シリアスな部分もディープにならないとバランスが取れないと思うの。
ナム・ハンジュンが服役するきっかけになった事件や、そこで生まれたナム・ハンジュンとハン・ジェヒのすれ違いや誤解が生まれた経緯をもう少し丁寧に描いてほしかったかなという印象。
たぶんそこのすれ違いを描き足りていないせいもあるのですが、ロマンスラインだけが妙に間延びして浮いていた点も残念。ロマンスシーンだけが悪い意味で”普通のドラマ”になっていた気がします。もっとさらっとで良かった…
同じくロマンスシーンで流れるソ・イングクが歌う挿入歌も突然トレンディドラマみたいな空気感になり、美男堂の世界から飛び出しすぎた感じ。
俳優さんのファンとしてはうれしいんでしょうが、ドラマファンとしては美男堂の世界観をもっと大切にした方が印象に残るドラマになったと思います(個人の意見です)。
それと、オ・ヨンソがどう見てもソ・イングクより年上に見えるのに、ソ・イングクのオッパ設定なのがどうにもこうにも違和感だったのですが。
ごめんなさい。
これは謝罪する。
出典:KBS
【オ・ヨンソ】
生年月日: 1987年6月22日 ( 35歳)
身長 170㎝
【ソ・イングク】
生年月日 1987年10月23日(34歳)
身長 180cm
同い年だった
オ・ヨンソさんがね…
めちゃくちゃ大人っぽい魅力があるから…(言い訳)
ちなみに
【クァク・シヤン】
生年月日: 1987年1月15日 (年齢 35歳)
身長 187 cm
【クォン・スヒョン】
生年月日: 1986年8月18日 (年齢 36歳)
身長 182 cm
ソ・イングク、オ・ヨンソ、クァク・シヤンの3人が87年生の同い年。
クォン・スヒョンが1歳年上の86年生。
主要な俳優陣がこれだけ近い年齢の俳優さんで固まることはあまりないので撮影はさぞ気楽で楽しかったんじゃないでしょうか。知らんけど。
こちら「ユ・ヒョルのスケッチブック」という番組にソ・イングク、オ・ヨンソ、クォン・スヒョンが出演した時の映像なのですが、3人の雰囲気がとっても良い感じ♡
クォン・スヒョンのつなぎ姿
か・わ・い・い!!!
イングクとスヒョンの仲良しコンビが共演となっただけでうれしかったのですが、こういう特大プレゼントをくれるので韓国エンタメは沼が深いのですよ…
それにしてもオ・ヨンソまでも歌がうまくてびっくりしますね。
韓国の俳優さん、歌できない人いるの…か…?
ネタバレあり
※ここからは物語の結末に触れています。
1話見た瞬間思ったんですよ。
「クォン・スヒョンまた検事役なのか」
蘇るアビスの記憶…
(韓国ドラマ「アビス」感想 辛口です - 景福宮に行きたい)最近書いたなかで一番辛口なレビュー。
どうにもアビスの時のスヒョンが脳裏を横切ってしょうがない。クォン・スヒョンに検事させたら「アビス」になっちゃうからだめなのよ…。
そんな韓ドラオタクの裏の裏をかいたのかな…?裏の裏は表なんだけど…?
またクォン・スヒョン検事がサイコパス野郎。
アビスの時とイメージかぶりすぎてて笑いました。
出典:KBS
미남당のタイトルロゴなかったらアビスの写真として使いまわせるレベル☆
サイコパス街道をひた走るクォン・スヒョンさん。
なんかもう「サイコパスな検事」の代表選手に登録されちゃったのかなっていう、ね。
サイコパスクォン・スヒョンしか知らない方はぜひ「青春の記録」や「ムーブ・トゥ・ヘブン」ンを見てみてください。かわいいスヒョン、演技派スヒョンが見られます!
うん。まぁ。
アビスとのキャラ被りはまあ良しとしよう。
(アビス見てない人もたくさんいると思うし、そんなん言い出したらサイコパスの専売特許みたいになってるオム・ギジュンさんとかどうなるねんって話ですし)
ただ、最後にコプリの正体が明らかになる急展開の雑さや、ふんわりとした犯人像が非常にもったいなかった。
うまれながらのサイコパスだったチャ・ドウォン検事は、犯罪行為を憎むように洗脳された。洗脳は成功し、法を愛し正義を愛する検事になったかように思われたが、実は「正義」を盾に殺人を犯す殺人者となり、サイコパスはやはりサイコパスだったという結末。
アビスの再来はないかなと最後安心しかけたところでの急展開だったので、理解が追いつかないのですが、自分が洗脳された過去を知るまでクォン・スヒョンは二重人格のような状態だったということでしょうか?
殺人を犯している又は殺人を指示しているサイコパスの人格と、自分の犯罪であることを忘れてコプリを捕まえようとする人格がいたということ?
よくわからんけどクォン・スヒョンが黒幕コプリだったという結末を飲み込んで視聴終了しました。その点きれいにまとめてくれたらな~すっきり終われたのにな~
最後の犯人の設定がなかなかに雑でよくわからん…という部分は多々ありましたが、コプリの正体に気づいたナム導師が罠を張って検事捕獲計画をたてるところは美男堂のおもしろさ大集結といった様相。
捕獲現場の廃遊園地がアンナラスマナラでチ・チャンウクの住処だった場所で興奮!チーム美男堂と捜査7班の団結にワクワク!
なんかよくわからんけど、最後は大円団といった感じで最終回まで楽しく見終えました。
いつもドラマのOSTを聞きながら感想を書いているのですが。
ここ数日買物をしているとき、便座に座っているとき、食器を洗っているときも、常に美男堂のオープニング曲(下のひとつめの曲”부채춤을 춘다 ”)が頭の中に流れていて踊りだしたくなる気持ち。
2022年度好きなOSTベスト10にランクインしそう。
OST
■ 고니아, 유태평양- 부채춤을 춘다 ■
韓国伝統楽器とエレキギターのケミが癖になる!
タイトル【부채춤을 춘다 】の부채とは扇、扇子のことで、日本語では「扇の舞を踊る」
youtube.com
■ 남영주 (Nam Young Joo) - Stay Awake ■