出典:JTBC
作品情報
原題 날씨가 좋으면 찾아가겠어요(天気が良ければ会いに行きます)
2020.2.24~2020.4.21
JTBC
演出・脚本
演出:ハン・ジスン
脚本:ハン・ガラム
キャスト
パク・ミニョン / モク・ヘウォン役
『トキメキ☆成均館スキャンダル』『ヒーラー~最高の恋人~』『七日の王妃』『キム秘書は一体なぜ?』『彼女の私生活』
ソ・ガンジュン / イム・ウンソプ役
『恋はチーズ・イン・ザ・トラップ』『ウォッチャー 不正捜査官たちの真実』『第3の魅力~終わらない恋の始まり~』『キミはロボット』
ムン・ジョンヒ / イ・ジェウク / イム・セミ / カン・シニル / ナム・ギエetc
あらすじ
ソウルの音楽塾でチェロを教えるヘウォン(パク・ミニョン)は、理不尽なことだらけの日々に疲れて仕事を辞め、高校生活を送った田舎町でひと冬を過ごそうと決める。ところが、実家のペンションで一人暮らしをする叔母ミョンヨ(ムン・ジョンヒ)は、突然帰省したヘウォンを歓迎しない。一方、古民家の小さな書店“グッドナイト書房”を営むウンソプ(ソ・ガンジュン)は、初恋の女性ヘウォンが春まで地元に滞在すると知って、ひそかに胸を躍らせる。そんな中、ウンソプに誘われて、高校の同窓会に初参加したヘウォン。ウンソプは親友のジャンウ(イ・ジェウク)から高校時代に片想いしていた相手を聞かれ、ヘウォンのことが好きだったと思わず正直に答えてしまう。やがて“グッドナイト書房”でアルバイトをすることになったヘウォンは、ウンソプの優しさに癒され、惹かれていくが…。
韓国ドラマ「天気がよければ会いにゆきます」公式サイト|ポニーキャニオン-We Love Kより
日本版のこの動画けっこう好き。
日本版になるとガッカリすることも多いのですが、今回の予告動画は文学的な作品の世界観を保ちながらも日本語の美しさを活かしていて、センスが良い!
感想(ネタバレなし)
好き度🍙★★★★☆
都会暮らしに疲れて地元に帰ってきたヘウォン(パク・ミニョン)が古民家で小さな書店”グッドナイト書店”を営む同級生ウンソプ(ソ・ガンジュン)との交流を通して、凍った心を少しずつ溶かして笑顔を取り戻していく物語。
雪の降る音が聴こえてきそうな静かな冬の田舎町プクヒョンリを舞台に、天気や季節を人生になぞらえた文学的な雰囲気のドラマです。
今回はネタバレなしで書いていますので、未視聴の方もぜひ。
今作の見どころは、とにもかくにも
ソ・ガンジュン!!!
出典:JTBC
演技の実力はこれまでの作品でもじゅうぶん証明されていましたが、あたらめて演技力の高さを再認識しました。
今作でソ・ガンジュンが演じているイム・ウンソプはとにかく寡黙で口数が少ないのですが、台詞の少ない中でもウンソプの感情の変化が伝わってきて。
目で演技するっていうんでしょうか?
微笑んでいるのに泣いているように見えるような、細やかな感情表現がすごかった…
むしろ口数が少ないからこそソ・ガンジュンの演技の良さが生かされていたようにも思います。
寡黙で多くを話さないウンソプの”ヘウォナ~”とヘウォンの名前を呼ぶ声が優しくて温かくて、愛にあふれていて、とても心地よく耳に残ります。
出典:JTBC
そして無条件にお顔が良い
好みに関わらず誰が見てもきれいだと感じる顔というのがあると思いますが、それがソ・ガンジュンだと思う!
このきれいな顔で、優しい声で名前を呼ばれたら、心に傷がなくても惹かれてしまうし、書店はこんなに閑散としてないし、私は常連客として毎日通いますけども!!!
そして、ウンソプが高校時代から密かに想いを寄せる美しいチェロ講師モク・ヘウォンを演じるのがパク・ミニョン。
出典:JTBC
会社員役などでキッチリしたファッションの印象の強いパク・ミニョンですが、今作ではニット帽にカジュアルなファッションでいつもとはちがったイメージ。
フォーマルでもカジュアルでも美しい♡♡♡
ファッションだけでなく、役柄もこれまでの印象とはちがい、心に傷を抱えていてやや陰気ながらも気の強い女性で。
演技もいつもとちがってよりリアルな雰囲気のお芝居だったのが印象的です。
大好きなパク・ミニョンちゃんなのですが、今回のヘウォンは少し苦手でした…。「気が強い」と「ネガティブ」を足すと「苦手」になる…
パク・ミニョンの内面からにじみ出る明るさとか華やかさがなかったらもっと苦手だったと思うので、そこはさすが(?)ミニョンちゃん。
ソ・ガンジュンとは実際には8歳差なのに同級生を演じていてもまったく違和感がないのもさすが!
パク・ミニョン 1986年3月4日生(35歳)
ソ・ガンジュン 1993年10月12日生 (28歳)
前々からパク・ミニョンとソ・ガンジュン顔も似ているし雰囲気も似ていると思っていたのですが、あらためて雰囲気が似ているなと思いました。
ちょうど良い例えが思いつかないのですが、まるで白百合のような雰囲気…
出典:JTBC
家族に関する秘密を抱えたふたりがお互いで暖を取るように温め合う姿を、田舎のあぜ道や雪の残る山々を背景に美しく描いていて、とても雰囲気がよいドラマです。
書店で毎週開かれる読書会で、集まった幅広い世代の人たちが温かい時間をすごすレトロな雰囲気も良く。
出典:JTBC
それぞれがおすすめの図書を披露して所感を共有するのですが、それが登場人物の人生や心情とリンクしている部分も文学的。
毎話の最後に挿入される”グッドナイト書店”の非公開ブログ(すなわちウンソプの日記)など、言葉にできない秘めた感情を文章で表現するような詩的な表現が好きな方に特におすすめのドラマです。
主演のおふたり以外で特に印象に残ったのが、ウンソプの友人イ・ジャンウ役のイ・ジェウク。
出典:JTBC
これまで見たイ・ジェウクの中でいちばん好きかも。
わかめもかじらないし(検索ワードを入力してください)毒も吐かないし(偶然見つけたハル)秘密の過去もない(ドドソソララソ)
市役所に勤める普通の社会人なのですが、メインストーリーの暗い今作ではドラマ全体を温かくしてくれる存在。
ウンソプが真冬の路地で飲む缶コーヒーのような儚く貴重な温かさならば
ジャンウは部屋全体をぽかぽかに温めてくれる暖炉のような温かさ。
出典:JTBC
寡黙なウンソプの分まで早口でしゃべりまくるジャンウ(笑)
ただのモブキャラで終わらずに、彼なりの人生観が描かれていたところまで好感の嵐でした。
ジャンウの初恋の人役で、わかっていてものビンナ役で印象に残っているヤン・ヘジが出演していたり
出典:JTBC
偶然見つけたハルのナムジュ(キム・ヨンデ)が出演していたり
出典:JTBC
(この方はどこでお見かけしても絶対的王子様の雰囲気なのがすごい)
都会の生活に疲れた主人公が田舎で心を再生するドラマで思い浮かぶ「椿の花咲く頃」「海街チャチャチャ」のような明るい雰囲気ではないので、見る人を選ぶ部分もあるかもしれません。
おもしろくて一気見するドラマというよりも、一話一話噛みしめて視聴したくなるようなドラマです。
長い冬が終わり、春がやってきたときふたりはどうなるのか___
寒い冬の夜長におすすめのドラマです。