景福宮に行きたい

景福宮に行きたい

삼각김밥은 경복궁에 가고싶다

韓国ドラマ「ナビレラ~それでも蝶は舞う~」感想 人生ドラマに出逢ってしまった

才能がありながらも足踏み状態の23歳バレエダンサーとやり残した夢を叶えようとする70歳のおじいさんの絆の物語。

温かい涙があふれてきて、見終わったあとには生きる気力が湧いてくる。

とっても素敵なドラマです!!!

f:id:kyonbokkun:20210424111636j:plain:w450
出典:tvN

作品情報

原題 나발레라(ナビレラ)
나비(ナビ)は韓国語で蝶の意味。
「蝶のよう」「蝶のように舞う」という意味のタイトル。

tvN
2021.3.22~2021.4.27

演出・脚本

演出:ハン・ドンファ
『元カレは天才詐欺師~38師機動隊~』『バッドガイズ2~悪の都市~』

脚本:イ・ウンミ
『招かれざる客』『愛の迷宮-トンネル-』
原作は人気のweb漫画

キャスト

パク・イナン
『がんばれ!クムスン』『商道(サンド)』『大切に育てた娘ハナ』『マッドドッグ』『感染家族』など多数

ソン・ガン
『カノジョは嘘を愛しすぎてる』『恋するアプリLove Alarm』『Sweet Home〜俺と世界の絶望~

あらすじ

踊りに夢を見いだした70歳の老人と、才能あふれる23歳の青年。厳しい現実に直面しながらもバレリーノを目指す2人の間に、やがて強いきずなが芽生え始める。
引用元:Netflix


youtu.be



感想

2021年いちばんの作品かも知れんぞ、これは。
(まだ5月だけど)

ドラマ100本見てやっと出逢えるかどうかというレベルの人生ドラマ。
(人生に影響を及ぼすほど深い感銘を受けたドラマのことを韓国では人生ドラマといいます)

シルバー世代から未来に迷う若者まで、すべての世代の人の心に届くメッセージ性の強い作品です。

好き度🍙★★★★★

いろんな人に薦めたい!
文句なしの★5つです!

温かい涙があふれる良作

いやぁ めちゃくちゃ涙でました…

私は「老い」をテーマにした作品が苦手です。
ナビレラもかなり警戒心を持ちながら見はじめたのですが。

悲しい涙でははく温かい涙があふれて、見終わったあとに自分やまわりの人の人生を大切にしたくなるような作品でした。

「老い」をテーマにしたドラマや映画の多くはどうしても恐怖や後悔といったネガティブな感情を強く見せてくるものが多く、そのあたりが私の苦手意識の素なのですが。

ナビレラは時間は無限にあるわけではないという残酷さを描きながらも、「遅すぎるということはない」「いつからでも始めることができる」という前向きで強いメッセージを伝えてくれます。

そしてそのメッセージがまったく押しつけがましくないという。

f:id:kyonbokkun:20210429075727j:plain:w450
出典:tvN

70歳の元郵便配達員のハラボジ(おじいさん)はある日バレエを踊るチェロクを見かけ、その美しさを心を奪われます。そしてかつて夢見たバレエへの思いを叶えるため、ハラボジがチェロクをたずねてくることから話は始まります。

バレエの才能がありながらも自分の環境や生活に疲れているチェロク。

ハラボジがバレエをやることに困惑、反対する妻や子供たち。

やりたいことがわからない孫。

自分を諦めている若者。

「バレエがやりたい」「やり残した夢を叶えたい」というハラボジの一生懸命な気持ちが、まわりの人の気持ちを少しずつ動かしていく様子が優しく温かく描かれて、気づけばハラボジがんばれ~と応援せずにはいられませんでした。

特にチェロクとハラボジがお互いに大切な存在になっていく様子がたまらない…!

特に大げさなセリフや劇的な展開があるわけではないですが、なにげない表情や行動の中にふたりの間に芽生える信頼関係があふれていて、毎話見るごとに氷のように冷たい私の心がじーんと温かくなりました。

f:id:kyonbokkun:20210429075713j:plain:w450
出典:tvN


70歳のハラボジと23歳のチェロク。

先生と生徒であり、おじいちゃんと孫であり、親友であるふたりの関係が笑えて泣けてほっこりして、2021年ベストカップル賞決定。

悪人がひとりも出てこず、恋愛要素も一切なし。

全12話と短い中に、バレエの美しさと大切なものをぎゅっと詰め込んだとても洗練されたドラマだと思います。

マイデイアミスターのような作品が好きな人におすすめです!


ハラボジがヒロイン

恋愛要素は一切なしなんですが。

ヒロインはおじいちゃんです!

ハラボジがかわいすぎる~

一生懸命がんばる人って誰でも応援したくなるものだけど、ハラボジがかわいすぎてすごくすごく応援したくなる〜!

f:id:kyonbokkun:20210429075720j:plain:w450
出典:tvN


年配の人に「かわいい」は失礼かなとも思うけど、かわいいとしか表現しようのない表情や動きで明るく一生懸命なハラボジ。

もちろんかわいいだけでなく、年長者として人生に大切な言葉をかけてくれるのですが、その言葉たちがちっとも説教くさくなく心にすっと入り込んでくるのは、ハラボジのかわいくて優しい雰囲気のおかげでもあると思います!

f:id:kyonbokkun:20210429075731j:plain:w450
出典:tvN

そんなドクチュルハラボジを演じるのはパク・イナンさん、76歳。

ウェブ漫画の原作では50代という設定をドラマでは70歳に変更。
それを76歳のパク・イナンが演じるというすごい挑戦!

バレエシーンはかなり大変だったはず…!
つま先で立つバランスシーンなんて、ハラボジの子供世代の私ががやってもかなりつらいぞ。(やってみた)

ハラボジ大丈夫?!と見ていてドキドキハラハラするシーンもあり、心配して反対する気持ちわかるわ…と娘の立場で心配したりハラハラしたりしながら応援していました!

ソン・ガンの身体能力やばい

23歳のバレエダンサー、イ・チェロクを演じるのは「恋するアプリ」「Sweet Home〜俺と世界の絶望~」のソン・ガン

もしナビレラではじめてソン・ガンを見たなら「この人はバレエダンサーなのかな?」と思うかも。それくらい美しいバレエシーンでした!

f:id:kyonbokkun:20210429075724j:plain:w450
出典:tvN

もちろんジャンプなどの大技は差し替えてると思うけど、それにしても美しい!

バレエのもつ気高い雰囲気とソン・ガンの美しいお顔が合っていたのもあるでしょう。

ソン・ガンはバレエは未経験。
練習は撮影の5か月ほど前から始めたとのこと。
高身長でお顔も美しくて、運動神経までいいなんて…!!!
神様いろいろ与えすぎ!

ソン・ガン、恋するアプリでお会いした時にはイケメンという以外は正直印象に残らなかったのですが。

内向的で自分のことしか見えていなかった青年が不器用ながら少しずつ心をひらいていく役柄がソン・ガンにぴったりで。

f:id:kyonbokkun:20210429075657j:plainf:id:kyonbokkun:20210429075734j:plain
出典:tvN

バレエシーンは凛々しくかっこいいのに、ハラボジ応援して目尻下がってるチェロクはかわいくて。

かっこよさとかわいさのW攻撃で大変でした。

f:id:kyonbokkun:20210429075741j:plain:w450出典:tvN


ナビレラで完全にソン・ガンに魅了されてしまい、ホラー苦手にもかかわらず「Sweet Home〜俺と世界の絶望~」が見たくなっている私…!

勇気がでて視聴した場合はまたレビュー書きたいと思います!


2021.5【追記】
見ましたー!!
ナビレラとはまったくちがうタイプのおもしろさですが、単純なホラーものを越えた人間ドラマがあり、★5のおすすめです!
ソン・ガンも良かったが、ほかにも魅力的な俳優さんがたくさん出てます。

kyonbokkun-onigiri.com



【ネタバレ】 好きなシーン★4選★発表させて

とても良い作品を見た時のレビューは、未見の方に最大限ドラマを楽しんでもらうためにネタバレなしで書きたい気持ちがあるのですが、同じくらい「このドラマ最高だったよね!!!」の気持ちを吐き出したい思いもあります!


なので「このドラマ最高だったよね!!!」の気持ちをこめまして

ナビレラ~それでも蝶は舞う~
  好きなシーン★4選★

発表したいと思います!
(3選にしたかったけど選びきれなかった)

ネタバレ感想なので、視聴済みの方はよろしければおつきあいください。







■雪降る公園でハラボジのために舞うチェロク■

自分のこともチェロクのこともわからなくなったハラボジ。

ハラボジの手帳に書かれていたことを思い出してチェロクが雪の中踊るシーン。

f:id:kyonbokkun:20210504104446j:plainf:id:kyonbokkun:20210504104451j:plain
出典:tvN

チェロクの不安や悲しみやハラボジへの切実な思いがチェロクのバレエから伝わってきて、わたくし大号泣のシーンです…!

ハラボジにとってチェロクのバレエにどういう意味があるのかがわかり、ふたりを結びつける「バレエ」の存在の強さをあらためて印象付けるシーンでした。

今にも泣き出しそうな表情で踊るチェロクと、踊るチェロクを遠くから見つめるホボムのまなざしも良かった…!

言葉なくともまなざしで心をみせてくる演出や演技すばらしい!

f:id:kyonbokkun:20210429075705j:plain
出典:tvN

このシーンは「バレエがやりたい」とハラボジが雪の中で踊るシーンと対になっていることがあとになってわかります。

ハラボジのバレエをずっと反対していた長男までもこのまなざし。

まなざしで魅せてくる演出…泣ける…

f:id:kyonbokkun:20210504104925j:plainf:id:kyonbokkun:20210504104928j:plain
出典:tvN

最終話の「雪はまだ降らないのか」にもつながる大切なシーン。

銭湯帰りに何気なく話していた「雪はきらいだった、でも今は…」の会話がまさかこれほど重要なシーンにつながるなんて…脚本天才かい?

原作ではどうなっているんでしょうか。

いちばん印象に残っているシーンです!


■ビリヤード場でのかっこいいハラボジ■

出前を届けたチェロクをハラボジが追いかけてきて、いちゃもんつけてくるホボムをビリヤードでやっつけるシーン。

かわいいかわいい思ってたハラボジのかっこいい姿に胸キュン!

いつも自分を助けて全面的に信じてくれるかっこいいハラボジの姿に、チェロクも胸キュンしちゃうっていうね!

ハラボジに雨カッパを貸してあげてバイクでニケツして帰るという、ふたりの距離がぐっと縮まるシーンです。

これ男女のシーンなら完全にサム(友達以上恋人未満)のはじまりですよ!

ヒロインはもちろんバイクの後ろでチェロクの腰につかまるハラボジです!




■チェロク、ハラボジ邸を初訪問■

コンクール予選の結果発表の日にハラボジに家に連れられるチェロク。

「こんな日はひとりでいたいのに」と愚痴りながらも、ハルモニ(おばあさん)に会った瞬間に愛想よく礼儀正しいチェロクになる、笑ってほっこりするシーンです。

f:id:kyonbokkun:20210429075654j:plain
出典:tvN

ハルモニを演じるのは大好きなナ・ムニさん。

愛らしさと独特の毒をあわせもつ不思議な雰囲気がとっても大好きです。

ハラボジ役のパク・イナンとは何度も共演していて、かかあ天下(死語)の仲良し夫婦な雰囲気がぴったりのふたり。

f:id:kyonbokkun:20210429075709j:plain:w450
出典:tvN

初訪問のくせに、ハルモニハラボジに勧められてちょっと昼寝するチェロクの距離感どうなってんの?と思うけど、一緒にドラマ見てなじんでるチェロクがかわいくて。

結果発表の緊張を和らげようとしてくれるハラボジのさりげない優しさと、温かい家庭の雰囲気に癒されるチェロクの心温まるシーンです。


■最終話最後のシーンとメッセージ■

最終話の最後のひとこまを、ハラボジのビデオメッセージといちゃいちゃ練習するハラボジとチェロクふたりの映像でしめくくったこと。

帰国したチェロクとハラボジが踏切で再会するシーンもとっても素敵だったけど、そこで終わらず最後のカットをいれたこと。

前向きなメッセージを伝えようとする制作の意図が強く伝わってきて、そこがすごくすごく良かったです。

認知症のおじいさんの悲しいお話で終わるんじゃなくて、ハラボジがすべて忘れてしまっても、好きなことに一生懸命だった輝いた時間たちが消えることはない、始めるのに遅すぎるということはないというメッセージが感じられて、温かい余韻の残る素晴らしいラストでした!


そのメッセージが最後に製作陣からの言葉としてはっきりと文章で示されるのですが、Netflixではなんと日本語字幕がでていない…(涙)!!!

一時停止して一生懸命読みましたよ!

지금도 늦지 않았습니다.
일흔의 덕출이 그랬듯, 당신도 할 수 있습니다!

今でも遅くありません。
70歳のドクチュルがそうだったように、あなたにもできます!

일흔(70歳)がわからなかったから辞書も引いたよ!


おもしろいドラマや泣けるドラマはたくさんありますが、これほど感動するドラマってなかなか出逢えないです。

心を動かすと書いて感動と読む(突然の金八)


これだから韓国ドラマはやめられないっ!!!




f:id:kyonbokkun:20210429075701j:plain:w450
出典:tvN


画像はすべて나빌레라 | 현장 포토より引用しています