景福宮に行きたい

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삼각김밥은 경복궁에 가고싶다

韓国ドラマ「シーシュポス:the myth」感想 辛口です

大好きなパク・シネちゃんとシモク検事チョ・スンウさんの最新作楽しみにしていたのに。

リタイアしかけながらも「あと1話だけ見よう」「この謎がわかったらやめよう」と見続けているうちに、とりあえず完走はしました。

辛口レビューです。

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出典:jtbc

作品情報

原題 시지프스:the myth (シーシュポス:the myth)
2021.2.17~2021.4.8
jtbc10周年特別ドラマ

youtu.be

好き度🍙★★☆☆☆☆

演出

チン・ヒョク
『華麗なる遺産』『検事プリンセス』『主君の太陽』『青い海の伝説』

脚本

イ・ジェイン / チョン・チャンホ(ご夫婦)

キャスト

チョ・スンウ
『マラソン』『馬医』『秘密の森』『ライフ』

パク・シネ
『美男<イケメン>ですね』『相続者たち』『ドクターズ-恋する気持ち-』『ピノキオ』『アルハンブラ宮殿の思い出』『ザ・コール

感想

※ネタバレ感想
※ネタバレしかない感想

ハン・テスルの無敵さがコメディ

思えば初っ端から置いていかれている感じはあった。

物語のはじまりは、ちょっと軽薄パーカーなチョ・スンウさんが乗っている飛行機が、ある原因で墜落の危機に瀕するのだけど、チョ・スンウ演じるテスルが操縦席に乗り込み、修理しちゃうわけです。

それも電話でおしゃべりしながら。
それも冗談言いながら。

テスルはアップローダー(タイムマシーン)を作るほどの頭脳の持ち主なので、墜落する飛行機を修理して直すこともできちゃうわけです。

テスルは天才だからなんでもできるんだけど。

取締局から逃走するために、路駐している電気自動車のエンジンかけるアプリをスマホでつくっちゃったり(1分もかからず完成)

自分で遺伝子検査しちゃったり(専門分野ちがいすぎない?)

す…すごい!すごすぎる!
すごすぎてハン・テスルの天才さがまったくリアリティない。。

ありえない設定をありにするのが上手な韓国ドラマで、ここまでリアリティないのはけっこう珍しい。宇宙人と恋愛したり、漫画の世界に入り込んだり、千年生きてる鬼の方がまだリアリティあった。

シグマを倒した後にアップローダーの最終コーディングをまたも1分もかからず完成させたときには「そそそんなに簡単にできちゃうの~?」って最大のつっこみで最終話を締めくくった。


謎のちょいダサ演出

全編通してアクションシーンがけっこうな割合をしめてるんだけど、かっちょいいはずのアクションシーンで、コメディなのかな?っていうちょいダサ演出がちょいちょい入るのが気になってしょーがなかった。

ロープスタントやカーアクション、シリアス&ドキドキハラハラなシーンのはずなのに、屋上から飛び降りるパク・シネちゃんが千秋先輩にとびかかるのだめにしか見えなくて、まったくハラハラしないのだ。

ソへのピンクの銃もどうにもおもちゃに見えてリアリティがない。

そもそも設定にリアリティがないんだからしょうがないいんだけど。


いちばん笑っちゃったのは3話、ハン・テスルがアップローダーの基となる分原子移動のプレゼンをしている会場にソへが助けに来る見せ場のシーン。

「伏せて!!!」と叫ぶソへがなんか電子看板みたいなやつ持ってるの!

一瞬で読めなかったけど「伏せて!」とか書いてんだろうけど、なんでこの看板持たせちゃったの…?

なんかクイズ番組の回答者みたいで、シリアスなシーンに突如ぶちこまれるお笑い要素。

並行して観ているドラマ「ヴィンチェンツォ」でソン・ジュンギが「サランへ」ってネオンのスマホ持ってるのとイメージ被っちゃって、コメディなのかなんなのか、じわじわこみ上げてくる笑いを堪えきれない。

これは、個人のセンスというか感覚なので、わたしとは合わなかったのだとしか言いようがない。

チープな台詞

会話劇のおもしろさがまったくなかったなと思うなど。

ハン・テスルはまだしも、ソへの発した台詞の50%は「はやく!」「消えろ!」「ぶっ殺す」で占められている。(個人の感覚です)

口数が少ないのは未来からきたかっこいい女の子って設定で良いんだけど(ピンク色が好きなソへとのGAPは良かった)口数が少ないからこそ、もっと上手な言葉選びじゃないとソへの魅力が全然伝わらない。

ソへの魅力ってほぼパク・シネの魅力だけで、キャラクターの魅力とか特徴ってほとんどなかったと思うなど。

大事な設定ナイショにしすぎ

つっこみたいところはたくさんあるが。
いちばんつっこみたいのは、これ。


ずっと理解できないまま見てた。
「ハン・テスルを助けるとなぜ戦争がとめられるのか」という最も大切な問題を。

「核戦争が起こる」
「テスルがアップローダーをつくる」
「ソへは戦争をとめようとしている、かつテスルを守っている」

この3点の因果関係がよくわからない。

似たような設定のターミネーターでは「自我が芽生えたロボットVS人間の戦争が起こる。そのロボットを開発した人物を殺そうと未来から送り込まれた人間とそれを阻止しようとするロボットの戦い」という明確でわかりやすいプロットがあるが、シーシュポスはとにかく全体像が見えず、戦いの目的もよくわからない。

最終話まで見て振り返ると結局のところ

・核戦争は未来から核兵器を送り込んできたシグマが起こしたもの。

・シグマはテスルを捕まえてアップローダーを作らせようとしていた。

・ソへはテスルがアップローダーを作らないようにシグマからテスルを守っている。

・シグマとソへは何度もタイムリープを繰り返して戦い続けている。

ということらしい。

はじめの時間軸でテスルはアップローダーを作ったわけだから、シグマがわざわざ捕らえて作らせなくてもほっておいたら作るんじゃないの?と思うが、すでにタイムリープを何度も繰り返し時間の流れが変わっているのだから、捕まえて作らさなきゃいけなかったという。

タイムリープの事実は終盤になってやっと視聴者に知らさせるので、なぜシグマがテスル捕まえようとするのかよくわからないまま見続けるのでもやもやが止まらない。ノンストップもやもや。

同様に理解できないのが、テスルが生きている限りアップローダーが作られる未来が待っているのに、なぜソへがテスルを守るのかということ。

ターミネーター的展開ならばソへはテスルを殺す側の人間のはず。

私は薄情で合理主義者なので思ってしまった。
「ソへがテスルを始末すればアップローダーはなくなって戦争を防げるのに」

視聴中いちばんのもやもやはそれだった。

きっとなにか秘密の展開があるのだろうと待っていたけど、結局のところソへがテスルを助けたのは「好きだから」っていうことのみ…?

未来の自分からの手紙だけでテスルにそこまで思い入れできる?普通。

「今回はうまくいく」などと言っていることから、ソへにはタイムリープし続けている間の記憶があって「好きというレベルではなく、とても愛している」のかも知れないけど、そこまで感情移入できるだけの描写がなさすぎて、「テスル始末しちゃえばはやくない?」が先にたつ。

結果的にテスル自身がその選択をするという最終回は、シーシュポス全話の中で一番感情移入できた。

死後の世界でソへとテスルふたりで飛行機に乗り「好きな人とのハワイは取っておく」を回収してくれたところは良かったわ(褒めることもできます)


しかしそもそも、テスルとソへのロマンスはいらんかったなーと思うなど。
ソへはもっと論理的で合理的な理由でテスルを守っていて、その中で「このふたりちょっといい感じじゃね?」的展開の方が好みだった。

わかりやすいキスシーンよりも、こういうじゃれあいにに惹かれる属性ゆえ。


並行世界や時間軸歪み系のドラマは、設定を早い段階で明らかにしてこそドラマの世界にはいりこめるというもの。

「戦争を起こしたのはシグマ」「タイムリープを繰り返している」などの重要設定をなぜ終盤まで大切に隠していたのか。タイトルで暗示したり、途中シーシュポス神話にも触れてたりしたけど、そこまでは知らん。




あとさー、最終話の教会でテスルとソへを助けたのは、未来から来たテスルとソへっていう展開。

未来から来た自分たちに助けられたその後に自分たちを助けに過去に行っているけど、助けられた時点ではまだ過去に行った自分たちはいないから時間軸を考えると整合性とれてないと思うんですが。

過去の自分が未来の自分を助けには来れるけど、未来の自分が助けに来なかった自分は死んでるはずなので、未来から助けに来ることはできないと思うのだけど、どうですか?

いろんな方の考察を読みに行ったけど、このあたりに触れているものがなく、もやもやが残ります。
誰か教えて…!


最後に

韓国ドラマの感想ブログを書きはじめてから、やはり自分が面白かったおすすめドラマの感想を書きたい、おもしろくなかったドラマの感想を書くのはやめようと思っていました。

しかし、今回「シーシュポス」でいろんな方の考察や感想を読んで、共感したり納得したりしているうちに心のもやもやが少しスッキリした気がしました。

私もだれかのスッキリのお役に立てるかもしれない、「おもしろかった」と同じくらい「おもしろくなかった」も立派な感想だと思い、辛口レビュー書いてみました。

自分の感じたことを大切に今後も感想を書いていきたいなぁと思います!


以上!

追伸:チョ・スンウさんはやはり無口で無表情のスーツが似合うと思います!