景福宮に行きたい

景福宮に行きたい

삼각김밥은 경복궁에 가고싶다

韓国ドラマ「海街チャチャチャ」感想 潮風の香りがしてくるヒーリングラブストーリー

2021年、夏
私を癒してくれたドラマが終わってしまいました…

海街を舞台に知り合った男女を通して描くヒューマンラブストーリー

癒されます…

f:id:kyonbokkun:20211021160819j:plain:w450
出典:tvN

作品情報

原題 갯마을 차차차(海街チャチャチャ)
2021.8.28~2021.10.17
tvN

演出・脚本

演出:ユ・ジェウォン『アビス』『ハイバイ ママ!』
脚本:シン・ハウン

キャスト

シン・ミナ / ユ・ヘジン役
『魔王』『アラン使道伝』『僕の彼女は九尾狐』『オー・マイ・ビーナス』『補佐官』『明日、キミと』

キム・ソノ / ホン・ドュシク役
『キム課長とソ理事』『100日の朗君様』『トゥー・カップス』『君のせいで何もできない』『スタートアップ:夢の扉

あらすじ

都会を離れ、海辺の町で開業した歯科医と、できないことなど何もない"万能ニート"の青年。すべてにおいて正反対な2人は、何かにつけて衝突してばかりで...。
海街チャチャチャ | Netflix (ネットフリックス) 公式サイトより引用


youtu.be






感想(ネタバレなし)

好き度🍙★★★★☆

幼い頃に母を亡くし自分を守るために武装して生きてきた歯科医のヘジンは、開業を決めた海辺の街コンジンで最低賃金で働く街の明るい便利屋ホン・ドュシクと出会う。

海街コンジンの風景を背景に、幸せの基準や人と関わって生きていくことについて優しく描いたラブストーリー。

殺人事件も起きないサイコパスも出てこない田舎町で、潮風の香りのする風景と騒がしくて温かいコンジンの住民たちを通して、人生の重さと温かさを優しく描くドラマでした。

人間ドラマが優しくて温かい

メインのストーリーはヘジンとドゥシクのラブストーリーですが、コンジンの住民たち誰もが主人公になりえるドラマで。

ヘジン、ドゥシク、街の人々を通して「あなたにとっての幸せが人の幸せとちがっても良い」「人は誰でも支え、支えられて生きている」というメッセージを優しく描いています。

f:id:kyonbokkun:20211021194406j:plain:w450
出典:tvN

言葉にすることの大切さとその難しさ。
言葉にしなくてもただ側にいること。
いつも気にかけてくれる存在がいてくれること。
それらのメッセージの伝え方がとっても優しくてさりげなかったのが、海街チャチャチャのとても好きなところでした!

ただのラブコメとして楽しみたい人にはラブコメとして見れるし、深いメッセージを受け取りたい人には受け取るものがあって、ヒューマンストーリーが押しつけがましくなくて。

それぞれの価値観を否定せず、ただそこにあるものとして描いているのが優しく癒されました。

f:id:kyonbokkun:20211021194423j:plain:w450
出典:tvN

ドゥシクの祖父が他界してからずっとドゥシクを見守ってきたガムニおばあさんとドゥシクの、本当の孫以上の関係に癒され。

この人とは絶対に仲良くなりたくない…と思うような噂大好きおばさんも、(大好きにはならないにしても)最後には「しょうがないやつなだなぁ」と、まるでコンジンの住民になったかのような気持ちで受け入れていました。

f:id:kyonbokkun:20211021194357j:plain:w450
出典:tvN

騒がしくてやかましいコンジンの住民たち、普通の人たちの普通の生活を通して、生きることを考えさせられるドラマでした。

シン・ミナとキム・ソノの圧倒的なケミ

脚本も演出も素晴らしかった「海街チャチャチャ」ですが、いちばんの魅力ポイントは主演のおふたりにぴったりの相性!

シン・ミナとキム・ソノの相性がとても良い!
ビジュアルの相性が半端ない!

f:id:kyonbokkun:20211021194411j:plain:w450
出典:ELLE Korea

ドラマ制作と共に発表されたELLE Koreaのこちらのグラビアで私は完全にノックアウトされました…

お似合いだわ~
とってもお似合いだわ~

この組み合わせ考えついた人天才では???
観相師なの?

以前から好きだったシン・ミナちゃんがめちゃくちゃかわいいのはもちろんのこと(いちばん好きな作品はアラン使道伝です)

f:id:kyonbokkun:20211021194430j:plain:w450
出典:tvN

これまで特に興味のなかったキム・ソノがパァと輝いて見えるほど、これまでに見たどのキム・ソノよりもいちばん素敵でした!(完全に私の好みの問題。キム・ソノはこれまでも美しかったし、これからも美しい。)

キム・ソノの出世作のひとつスタートアップでは2番手の男を演じたにもかかわらず、韓ドラファンの間で圧倒的にジピョン(キム・ソノ)派が多かったわけですが。

その荒波のなか「ジピョン?あぁ、あのスーツ野郎ね??」とわたくし最後までドサン(ナム・ジュヒョク)派を貫き通し、スタートアップの感想でもキム・ソノについてはちょろっと2、3行しか書いていないわけです。(ほぼナム・ジュヒョクかっこいいという感想)

そんなキム・ソノなんて眼中になかった女を夢中にさせたホン班長というキャラクター(とホン班長を演じたキム・ソノ)が強い!!!

f:id:kyonbokkun:20211021194342j:plain:w450
出典:tvN

やはりホン班長の勝因はですね~

・明るく前向きな笑顔withえくぼ
・ちがう意見を否定せずに想いを伝える優しさwithえくぼ
・ざっくりした髪型withえくぼ
・シャツのボタン開けてるのにズボンにインしてるwithえくぼ
・えくぼ

都会から来たヘジンが、距離感の近い田舎町の住民と馴染めない時も、ヘジンの気持ちに寄り添いつつも、ヘジンの立場がよくなるように優しく声をかける優しい男。

そして、明るく天真爛漫に見えたホン班長の過去、街の人たちも知らない過去の空白の5年間になにがあったのか。たまに見せる心の闇を思わせる表情も明るさとの対比でせつなく、波乗りしている割に白すぎるキム・ソノが見せる憂いの表情がまた素敵でした…

ヘジンとドゥシクのラブラインは王道に沿ったラブストーリーなので、純粋にラブコメ見たいな~って時にも大変見やすいドラマだと思います!






感想(ネタバレあり)

※ここからはドラマの内容に触れています!



印象に残ったコンジンの住民たち
・ガムニおばあさんとその仲間たち(パンチパーマ)
・元歌手とその娘(DOSへの熱い想い)
・噂大好きスピーカーおばさん(悲しい過去)
・スーパーの奥さんと出産なめてる旦那(ヘジンのベッドで出産したけど、羊水とか胎盤とか血とかどこいったんだろ)

ほぼ全員やないか

その中でも特に印象に残ったファジョン刺身店のファジョンさん。
ファジョンを演じたイ・ボンリョンさんの演技があまりに素晴らしく、涙なしには見られない最優秀助演俳優賞でした。


娘を失った友人をいなしながらも温かく見守り、古くからの友人の恋心に気づきながらも気づかないふりをする。

人との距離感をはかりながら接するのは上手だけど、自分の気持ちを相手に伝えるのは苦手なファジョンさんがドュシクと重なるように描かれていて、心を開いてくれないドュシクに苦しむヘジンにかけた言葉「心の内を簡単に話せる人もいれば、そうでない人もいる」が深海のように深かったです。

酔った夫が口にした言葉を聞いて受けた衝撃をいったんは心にしまうが、翌朝にはじけた心を「裏返しに脱いだ靴下」にのせて爆発させるシーン
ファジョンさんの演技はもちろん、投げつけた洗濯物が夫のために作った酔い覚ましのスープにしみこんでいく様がファジョンの悲しみが心に広がってい止められない様と重なって、心の残る名シーンであったと思います!



そして、最優秀癒し大賞だったのが、ヘジンの友人のミソン(演:コン・ミンジョン)ミソンの恋の相手の警察官ウンチョル(演:カン・ヒョンソク)

スタイル抜群、言葉選びのセンス抜群のミソン。
雨に降られながらドュシクを想う覚醒したヘジンに放つ一言「花柄が余計怖いんだけど」プロポーズの言葉が思いつかないと悩むヘジンに「詰め込み教育の被害者」など、言葉のセレクト好きすぎる。
ミソン友達になりたい(^^)/

そして誠実真面目一筋の(おそらく)童貞ウンチョル氏。
初登場でサイコパスの雰囲気を感じ取ってしまったのは、ドドソソララソでAraちゃんのストーカーを演じていたせい。
カメレオン俳優になりそうな雰囲気を持つ方なのでこれからが期待大です!



最後に。
演出や台詞のひとつひとつが繊細につくられていて心の細胞に染みていくようなドラマだったのに、メインストーリーで本当にもったいなかったと思う点がいくつか。

ひとつはヘジンのキャラクターの描き方。
都会偏重主義の代弁者としての役割は理解できるのですが、中盤までのキャラクターの描き方が見ていて辛いものがあり、いつまでも「あなたとは社会的立場がちがう」とか言ってるヘジンが極端すぎる気がしました。主役を好きになれないドラマというのはちょっとしんどい(シン・ミナちゃんは好き)
また、前半のツンが激しすぎるせいもあり、お付き合いはじめたふたりのイチャイチャがイチャイチャすぎて…正直三十路のイチャイチャで赤ちゃん言葉はさすがに愛嬌の度を超えてる…とやや閉口しました。
ラブシーンかわいいんだけども…
好みの問題ですが…


そして、人間関係が狭すぎる。
ヘジンの大学の先輩チPDが偶然コンジンにロケにきたところまでは良い。チPDの下で働くチーム員が過去にドゥシクと因縁のある人物なのも偶然そういうこともあるかも知れない…。しかし、チPDと亡くなったドゥシクの先輩の奥さんが偶然いとこだったという設定までいくとかなり無理があり真顔にならざるを得ませんでした。
韓国ドラマあるあるの「幼少期に出会っていたネタ」も、おじいちゃんに写真を撮ってもらったとか、足らない小銭を出してあげたとか、ぜったいにおぼえてないですよね?????すぎて、真顔に白目を追加案件でした。


最も大きなさすがにそれは!!の声がでたのは、秘密にされていたドュシクの過去。
ドゥシクを善人に描こうとしすぎていて、そこまで責められるほどではないことでドゥシクがひとり罪悪感を抱えていることも不思議だし、まわりの人も
「(見当違いに責めたことを)謝らない」とか言ってんのも、意味わかんねぇし、最終回に爆弾的なモヤモヤが残ってしまいました。
むしろ過去に本当に悪事を働いて、己の招いた事の重大さに強く後悔してコンジンに引きこもってる方がよっぽどリアルだった気がします。


★が5か4か迷いましたが、そのあたり加味して総合的に4にしました。
OSTも優しくてとても大好きなので癒されたい時のお供にぜひ~


OST

■ Romantic Sunday / Car,the garden ■
ら~ら~ら~らら~ら~らら~ら~♪
ろま~んてぃ~さ~んで~♪

youtu.be


■ Wish / Choi Yuree ■

優しくも聴こえて悲しくも聴こえるこの曲がまるでドゥシクのようでとても好きでした。
youtu.be